ウッドデッキを作る場合、まず決めることが天然木にするか人工木にするかという点です。ここでは、安易な選択をして後悔しないように各メリット・デメリット、事前に抑えておきたいポイントについて解説します。
天然木のメリット・デメリット
まず天然木のメリット・デメリットについては以下のような点があります。天然木ではメリットをデメリットに感じる方もいれば、デメリットをメリットに捉える方もいらっしゃいます。最終的には自分の好みや価値観などを優先して決めると良いでしょう。
【メリット】
・一枚一枚の木目が異なり、自然の風合い(色味や香りなど)や経年変化を楽しめる。
・花などの植栽と相性が良く、自然の雰囲気を崩さない
・ハードウッド材なら材種により20~30年を誇る耐久性がある
・施工の際、デザインや工法の自由度が高く職人によるアレンジがしやすい
【デメリット】
・樹種によって赤や黒い樹液がでる(一定期間のみ)。周辺の壁や床などに付着してしまう可能性あり。
・経年により表面にささくれが生じやすい
・経年により木の色がシルバーグレー(灰色系)に変化する。
・ハードウッドの場合、ソフトウッドや人工木に比べて材料費が高め
上記の通り、天然木の場合はささくれや色の変化が生じることは事前に抑えておきたいです。ただし、定期的な塗り替え、サンドペーパーで磨くなどの簡単なメンテナンスによって改善されます。そうした手入れが楽しめる方には天然木ウッドデッキが適しています。
天然木ならハードウッドがおすすめ
天然木はスギ、マツ、ヒノキ、パイン材といった加工がしやすいソフトウッド(針葉樹)、重量と硬度があり屋外使用に適したハードウッド(広葉樹)があります。
CocoWorksのサイトで販売しているウリン、イタウバ、セランガンバツ材はすべてハードウッドに分類されます。木に含まれるポリフェノールや油分などの成分が耐水機能を果たし、シロアリなどの害虫も寄せ付けません。ウリン材などは現地インドネシアの桟橋などでも使われており、日本国内でも公共・商業施設などでも使用されているほど耐久性については高い評価を受けています。
人工木ウッドデッキのメリット・デメリット
人工木のメリット・デメリットは以下のような点があります。もともと、ウッドデッキといえば天然木が主流でしたが、近年は住宅設備メーカーから数多くの人工木デッキが販売されており、ラインナップも豊富です。メリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
【メリット】
・天然木に比べてメンテナンスが簡単
・メーカー規格品が数多く流通しており、ラインナップが豊富
・天然木(ソフトウッド)に比べて耐久性があり、腐らない
【デメリット】
・本物の木に比べて自然の風合いや質感は劣る
・施工面積や商品により、天然木材より材料費・施工費が高くなるケースがある
・施工の際、細かいアレンジや自由度が低い
上記の通り、人工木の場合は入念なメンテナンスが不要であることや色や木目などの製品ラインナップが豊富なため、選択肢の幅が広いこともメリットといえます。
但し、人工木デッキは天然木ならではの自然の風合いに似せることはできても、やはり本物の味わいには劣るため、お庭のイメージやこだわりがある方は十分検討した方が良いでしょう。
それぞれの分野に特化した施工業者を選ぶ
ここまではそれぞれの材料に対するメリット・デメリットを紹介しました。
次のステップとして施工業者の選択があります。ご自分で施工する場合は関係がないかもしれませんが、ほとんどの方がプロの施工業者に任せるはずです。施工業者といっても、ウッドデッキ専門業者もあれば造園・エクステリア全般に対応している業者もあります。また、天然木と人工木どちらでも施工実績を持つ業者もあれば、天然木デッキを得意とする施工業者も存在します。CocoWorksの場合、ハードウッドを輸入販売していることもありウリンやセランガンバツなどの施工を得意とする施工協力会社と数多く提携しております。
天然木か人工木どちらで作るかを決めたらそれぞれに強みがあり実績を持つ施工業者に依頼することをお勧めします。
【まとめ】宣伝文句、イメージだけで決めない
「天然木はメンテナンスが必要で腐りやすい、人工木はメンテナンスフリーで耐久性が高い」。こうした謳い文句や情報がインターネット上でよく見かけます。これまで説明してきた通り、天然木は色の変化や表面のささくれなど経年変化が生じやすいのは事実です。ただ、天然木といっても樹種は数多くあり、今回ご紹介した屋外使用に適したハードウッドなら入念なメンテナンスをしなくても20~30年以上の耐久性を誇ります。
一方、メンテナンスフリーといわれる人工木であっても、屋外で使用する以上は経年により汚れや劣化が進みます。何もせずずっと放置していればデッキ表面が白っぽく変色したりカビが生えたりすることはあり、施工後数年で割れや反りが生じてしまったといった事例も起きています。
天然木でも人工木でも、ウッドデッキを長く良好な状態で維持するためにはサンドペーパーで磨く、デッキブラシで掃除をするといった簡易的な手入れは必要であることは念頭に置いておきましょう。